仕事でも私生活でも、クラウド(クラウドサービス、クラウドコンピューティング)を使用するのが当たり前の時代。皆さんも様々な場面でクラウドの恩恵を受けていることでしょう。
では、「クラウドってなに?」という質問に対して簡潔に答えられる方はどれくらいいるでしょうか。何気なく口にしてはいるものの「今更すぎて人に聞けない」という方も多いかと思います。
そんな疑問を抱え続けるのは終わりにしましょう。それでは、クラウドについて解説します。
クラウドとは何なのか?
平たく言えば、インターネット上で提供されるサービス全般のことです。
クラウドは元々「クラウドコンピューティング」と呼ばれる技術で、インターネット回線を通じてコンピューター資源(CPU、メモリ、ストレージなど)を提供することを指していました。名付け親はグーグルの元CEOであるエリック・シュミットです。
当時はアマゾンがAWS(Amazon Web Service)を、グーグルがGoogle Cloud Platformと呼ばれるサービスをインターネットで提供開始したクラウド黎明期でした。エリック・シュミットはインターネット上を「雲(クラウド)のような存在」と称し、そこで提供されるサービスをクラウドコンピューティングと名付けたのです。
厳密に言うと、それ以前からクラウドという言葉はインターネット空間を表す比喩表現として使われていました。
AWSやGoogle Cloud Platformはコンピューター資源を提供する開発者向けのサービスでした。次第に非開発者向け、消費者向けのサービスも増えていき、今では「クラウド」もしくは「クラウドサービス」と呼ばれるのがほとんどです。
<代表的なクラウド>
- Gmail
- Dropbox
- Evernote
- FacebookやTwitterなど
- Microsoft 365
- Google Workspace
- Slack
- Chatwork
- AWS
- Google Cloud Platform
- Microsoft Azure
ちなみに未来宝飾MARKETも、インターネット上で皆さんを繋ぐプラットフォームという意味合いではクラウドの一種となります。
なぜクラウドが良いのか?
クラウドを利用する大きなメリットは3つあります。
- いつでもどこでも端末を選ばずに使える
- 必要に応じたコストだけが発生する
- 特別な環境を用意しなくても利用できる
クラウドはインターネット上で利用するサービスなので、そこで発生したデータが保存される場所は端末ではなくサービス事業者が運営するサーバーです。つまり、遠隔でサービスを呼び出してデータの読み書きをしているので、使用する端末を選びません。自宅ではMacを使ってアクセスしても、地球の裏側でWindowsを使ってアクセスしても環境は全く同じです。
クラウドのほとんどは従量課金制、またはサブスクリプション制(月額型のライセンス)なのでユーザーが支払うコストは必要な分だけです。それ以上もそれ以下もありません。
例えばGoogle Workspacというコラボレーションツールのビジネススタータープランはユーザー1人あたり月額680円です。利用人数ごとに同料金が加算されていくので、予算をコントロールしやすいのもメリットと言えます。
また、クラウドを利用するにあたり必要なのは端末とインターネット環境だけです。新しいシステムを導入する際、サーバー購入やネットワーク構築は不要です。端末とインターネット環境さえあれば、大規模なシステムも導入できます。
むしろAWSやGoogle Cloud Platformなら、そのサーバーすらインターネット経由で調達できてしまいます。しかも、不要になったら消すのも簡単です。
この他にもクラウドのメリットはあります。使うだけでセキュリティ性を高められる、他のツールとの連携で業務効率化を促進できる、今や仕事だけでなく私生活にも欠かせないインフラの一つです。
クラウドの注意点
クラウドの登場によって仕事や私生活での利便性は劇的にアップしました。しかし、インターネットに依存しているというのがクラウドの注意点です。
つまり、どんなに素晴らしいシステムを導入してもインターネット環境が一度切断されれば何も利用できません。過去には企業データを預かるクラウドストレージ事業者で、システム障害によりデータが消失するという事件も発生しています。
もっとも、最近のクラウドサービス事業者はセキュリティと保全活動を徹底しているため、そうした事例は限りなくゼロになっています。
ただし、自社・自身のインターネット環境を確認しておき、サービスへログインするためのID・パスワード管理は徹底しなければなりません。
まとめ
クラウドは日常に溢れていますし、日々成長しています。これからも仕事と私生活において重要なインフラであり続けるでしょう。
また、店舗業務にクラウドを活用する動きも活発になっているので、チャットツールやToDoツール、クラウドストレージなど色々なクラウドを検討してみてください。
クラウドの特性と注意点を十分に理解した上で活用すれば、組織や店舗に大きな生産性向上をもたらすことでしょう。