接客業において「商品が売れる」ことは嬉しい・楽しいの気持ちから、日々のモチベーションに繋がります。全く売上が上がらないのに「とにかく接客が楽しいんです!」という人はいません。販売員で生きていくからには、売れることこそ喜びですよね。
今回は、売れる販売員はやっている意外な行動を3つご紹介します。たった3つ。それらを真似るだけで、あなたも売れる販売員になれる!かもしれません。
売れる販売員の3つの行動
責任は「常に自分にある」と考えている
売れる販売員は思考回路からして他人と違います。天才的・変人的というわけではありません。責任感が強いと言いましょうか、目の前にある結果は全て「自分の責任だ」と考えているのです。
1人のお客様に15分間接客をして、最終的に購入に至らなかった。そんな時、「あのお客様は初めから購入するつもりが無かったんだ」と考えたことはありませんか?
同じような状況の時、売れる販売員は「自分の提案の仕方がいけなかったんだ」と思い、次に「何がいけなかったのか?」「どうすれば売れたのか?」と考えます。商品が売れなかった責任は、お客様には一切なく100%自分のものだという意識があるのです。
このため、売れる販売員は1回の接客ごとにフィードバックと改善を繰り返しているので、他の販売員よりも圧倒的に経験値を積み上げているのです。
見えないところで知識を積み重ねている
売れる販売員というのは、どこか自信家のようにも見えますよね?全てが自分中心に回っていて思い通りにいかないことはない。他人にそんな認識すら持たせるほどです。
では、その自信はどこから来ているのでしょうか?生まれながらにしての自信家もいるでしょう。しかしそうした根拠のない自信は、必ずどこかで崩れます。本当の自信家は、類い稀なる努力によって積み重ねたものがあり、それが揺るぎない人のことです。
売れる販売員の多くは誰にも見えないところで知識を吸収し、それをデータベースとして自分の中に蓄積しています。特に接客業において、知識は強力な武器です。知識をひけらかすだけではお客様に嫌われますが、お客様にとって必要な知識を取捨選択し、時にお客様の驚くような知識を披露する。そうした接客をする販売員は信頼されやすく、だからこそ売れます。
自分とは違う次元にいると感じるあの販売員も、あなたがSNSやスマホゲームを楽しんでいる間に、自分の知識を磨き上げることに力を注いでいるのです。
「お客様第一主義」を掲げない
いつの時代から始まったかは分かりませんが、接客業では「お客様第一主義」が大原則として存在し、接客のベースになっています。しかし意外なことに、売れる販売員というのはこの「お客様第一主義」を掲げていません。
なぜなら、ビジネスの大原則として「利益を確保する」ことが根底にあると理解しているからです。「お客様第一主義」は大変立派な心掛けですが、お客様のことだけを考えると十分な利益は確保できないのが実情です。ただし、利益を追求するだけではお客様に嫌われてしまいます。
ではどうしているのかというと、「ビジネスの利益を確保する先にお客様の利益がある」と2つの点を線で繋げ、自分の利益とお客様の利益を相関関係で結びつけるのです。つまりは、「お客様を自分自身のファンとして取り込む」こと。これが「お客様第一主義」を掲げずに利益を上げ、かつお客様に感謝される唯一の方法です。
お客様があなたのファンならば、あなたから商品を買うこと自体に価値を見出します。すると不思議と、あなたの利益がお客様の利益になりますね。過剰な「お客様第一主義」が横行する現代の接客業だからこそ、改めて見直すべき部分ではないでしょうか。
売れる販売員と、売れない販売員の境界線
ここまでご紹介した売れる販売員の行動を真似すれば、あなたはトップセラーになれるかもしれません。ただし、3つの行動を意識しても「超えられない境界線」があることを理解しましょう。
それは、「接客という仕事が好きか否か」という境界線。売れる販売員は接客という仕事が大好きです。好きで好きで仕方がないからこそ、自分自身で試行錯誤を繰り返しながらトップセラーにまで上り詰めています。あるいは、「自分にはこれしかない!」と強迫観念めいた気持ちで日々の接客に取り組んでいることでしょう。
「頑張っているのに売れない…」、そんな悩みを持っている方は改めて「自分の接客が好きなのか?」と自問自答しましょう。「好き」と確信が持てるならば、今回ご紹介した3つの行動を意識してください。「嫌い」なら、接客業に留まる必要はありません。新しいことへどんどんチャレンジしてください。
そして「好きがどうか分からない」という方は、接客の楽しい部分を考え、自分が売れる販売員になっている姿を想像してみてください。想像の姿に気持ちがワクワクするようなら、心の底ではきっと接客が好きなはずです。
その気持ちをもっともっと大きくするためにも、良い部分に目を向け、小さいことから初めて徐々にでも売上を上げていきましょう。そうすればいずれ、トップセラーの領域に立ち、自分が感じていた壁は何てことないものだったと振り返れるようになるでしょう。