10月の誕生石としても有名なオパール、皆様はどんなイメージをお持ちですか?オパールといえばオーロラのように七色の光(斑)が輝く遊色効果が有名ですね。イギリスのビクトリア女王が愛した宝石としても知られています。今回はオパールの種類についてみていきましょう。
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オパールとは
オパールはその唯一無二な美しさで今も昔も愛され続ける宝石です。大ぶりなサイズを活かしたネックレスやリング、ブローチが人気です。硬度は5〜6.5と低めですが、数多くのジュエリーが生み出されてきました。大きく華やかで着物に負けない存在感があるため、日本でも人気が高かったそうですよ。
七色がゆらめく不思議な輝きを見て、先人たちはオパールに特別なパワーがあると信じていました。その証拠に様々な伝承が世界中に残っています。アラビアではオパールは雷と共に空から降ってくるという伝説があり、ローマ人は愛と希望の象徴で、宝石の中でも最もパワーがある宝石だと信じていました。
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オパールの種類
オパールには豊富な種類が存在するのをご存知でしょうか?ポイントとなるのは「地色の違い」「母岩の有無」「遊色効果の有無」などです。
中でも遊色効果は個々に色や出方が違っているため、一つとして同じものはありません。遊色効果に魅せられてオパールを収集する愛好家もたくさんいるほどです。遊色効果については別コラム「オパールの遊色模様の原理とパターンは?その種類と価値も検証!」で詳しく解説しています。
それでは、オパールにはどんな種類があるか見ていきましょう。
ホワイトオパール
ホワイトの地色に遊色効果が美しいオパールをホワイトオパールと言います。白いキャンパスにいろとりどりの絵の具が映えるように、乳白色の地色に遊色効果が鮮明に感じられます。
地色が見えないほど遊色効果が出ているもの、地色と遊色効果の両方を楽しめるものがありますが、遊色効果が鮮明でたくさん出るものが高品質で良いとされています。
産出地:オーストラリアのクーバー・ペディなど
ブラックオパール
オーストラリアでしか産出しないブラックオパールは、その美しさと希少性からオパールの中でも最も高価な宝石といわれています。グレーからブラックまでの地色があり、グレーは華やかな遊色効果と落ち着いた色合いのコントラストが魅力です。ブラックの地色はまるで北極の夜空にうかぶオーロラのように輝きます。
ブラックオパールには明確な価値基準があり、地色が黒く遊色効果が鮮やかでたくさん入っているものが価値が高くなります。裏面の原石部分や、表面にある斑が出ない原石部分を「ポッチ」と呼びます。
産出地:オーストラリアのライトニングリッジのみ
ファイアーオパール
プリズムジュエルス ファイヤーオパール OV 4×6mm 10pc 3.17ct(数量調整可)
ファイアーオパールは地色がオレンジ色をしているオパールです。遊色効果の煌めきが炎のように見えることからこの名前がつけられました。
遊色効果がでるものは希少で、斑が出ないものや少ないものは画像のようにファセットカットされることが多いです。ファセットされたオパールはオレンジの輝きがより華やかになり、通常のオパールとは違った魅力を楽しめます。ちなみに、斑が出ないものでも赤色からオレンジ色のものは一般的にファイアーオパールと呼びますよ。
産出地:メキシコのケレタロとマグダレナ、エチオピア、オーストラリアなど
ウォーターオパール
透明度が高く水のように見えるオパールをウォーターオパールと呼びます。カボションカットされたウォーターオパールはまさに水滴のようで、中に虹色の光が閉じ込められているようです。
ファイアーオパールとウォーターオパールが産出するのは主にメキシコで、メキシコオパールと呼ばれることもあります。メキシコオパールは1960年前後にブームになり、日本人にも非常に人気だったそうですよ。当時はダイヤモンド、ルビー、サファイアの次に人気があったというから驚きですね。
産出地:メキシコ、オーストラリア
ボルダーオパール
未来宝飾 未来宝飾 ボルダーオパールルース 16.841ct
ボルダーとは「大きな丸い石」という意味です。実際にオーストラリアの丸い石から見つかるのでそう呼ばれています。鉄鉱石の母岩の中に付着しているオパールの層を母岩ごと研磨して宝石にしているので、ボルダーオパールを裏返すと母岩の状態がよくわかります。母岩の形に合わせてカットされるので形や大きさが不規則ですが、それがボルダーオパールの魅力でもあります。
産出地:オーストラリアのクイーンズランド州
エチオピアオパール
オパールといえば、その多くはオーストラリアから産出されています。しかし2000年ごろからエチオピアからもたくさんのオパールが見つかり注目されました。地色は無色、白色、褐色など幅があり、遊色効果も美しいものが多いですよ。他のオパールよりも水分量が多く、乾燥に弱いと言われています。
また、エチオピアオパールを加熱しブラックオパールのように見せる処理があります。オーストラリア産のブラックオパールとは全くの別物ですから、購入するときは注意が必要です。
産出地:エチオピアのシェワとウォロ
コモンオパール
遊色効果が出ないオパールをコモンオパールといいます。(遊色効果のあるものはプレシャスオパールと呼ばれます。)代表的なものにミルキーオパール、ブルーオパール、ピンクオパール、ローズオパールなどがあり、カラフルな地色を楽しめます。
コモンオパールの価値は遊色効果のあるものよりも低いと言われますが、美しい地色を活かしたファッションジュエリーに加工されることも多いです。ハイブランドのジュエリーでもコモンオパールを使用しているものがたくさんありますよ。
産出地:オーストラリア、メキシコ、エチオピア、アメリカ
カンテラオパール
カンテラオパールとは、メキシコで産出される母岩付き遊色オパールのことです。母岩である流紋岩質(りゅうもんがんしつ)をメキシコ名で「カンテラ」と呼ぶことに由来しています。ほとんどのカンテラオパールは、中央にオパールが来るようにドーム型に研磨されており、宝石を閉じ込めた卵のようなボリューミーな存在感が特徴です。
産出地:メキシコ
まとめ
オパールは大昔から特別な宝石として世界中の人から愛されてきた宝石です。一言でオパールといってもたくさんの種類があり、それぞれにいろんな魅力があります。さらに遊色効果の出方も一つとして同じものはありません。世界に一つしかない私のオパールを探してみてはいかがでしょうか。
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