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その宝石は価値がある?カラーストーンの3つのクオリティとは

2024.11.13 2024.12.06

その宝石は価値がある?カラーストーンの3つのクオリティとは

カラーストーンは様々な種類があり、それぞれに特性が違うため、ダイヤモンドのような評価基準を作るのが難しいとされてきました。そんな中、生み出されたのがクオリティスケールとクオリティの階級です。これは各宝石の希少性や美しさを追求し、適切な価値を判断するための基準です。

主にカラーストーンに使用されるクオリティの基準を『決定版 宝石 品質の見分け方と価値の判断のために/諏訪恭一』を参考にしながらご紹介します。

 

宝石の3つのクオリティとは

ダイヤモンドには4Cと呼ばれる世界的な基準があります。これはダイヤモンドの美しさと希少性を表す一つの指標です。それに対しクオリティスケールは各宝石の美しさを一覧にし、ジェムクオリティ、ジュエリークオリティ、アクセサリークオリティの3つのクオリティに分けたものです。

クオリティの判断は後述するビューティグレード、色の濃淡、欠点の3つを総合的に判断して決めますが、宝石の種類によって大きく基準が変わります。

 

ジェムクオリティ

ジェムクオリティのルビー
ジェムクオリティのルビーは真っ赤で美しく澄んでいる

特に美しく希少性の高いものがジェムクオリティと呼ばれています。代々受け継いでいくに相応しいクオリティで、宝石の種類にもよりますが、十分なサイズのものは環流商品として資産性のあるものもあります。

環流商品とは一度人の手に渡った宝石が経済的理由などで宝石市場に戻ってきたものです。ジェムクオリティの宝石は買取専門店やオークションなどに出品すると買取金額をつけてもらえる傾向があります。ただし、産出量が多く手に入りやすいものや、逆に知名度の低いレアストーンは買取金額がつかない場合もあります。

 

ジュエリークオリティ

ジュエリークオリティのルビー
ジュエリークオリティのルビーはピンク味を帯びやや濁っている

ジュエリークオリティはジュエリーとして広く使われているクオリティのものです。冠婚葬祭に自信を持って身につけることができるものになります。ただ、世間に出回っているジュエリーが全てジュエリークオリティではなく、アクセサリークオリティの宝石を使ったジュエリーも販売されていますので注意しましょう。

 

アクセサリークオリティ

アクセサリークオリティのルビー
アクセサリークオリティのルビーは淡いピンク色で透明感は無い

美しさに欠けますがアクセサリーなどに気軽に使用できるクオリティのものです。シルバージュエリーや数珠のブレスレットに使用されることもあります。品質としてはあまりよくないイメージがありますが、鉱物としてみると非常に興味深いものも多く、個性豊かなものが多いです。比較的安価なのも嬉しいポイントです。

 

クオリティを決める3つの要素

品質を分ける要素は大きく分けて3つあります。

 

ビューティグレード

宝石の美しさをS、A、B、C、Dまでの5段階で評価します。一番美しい評価がS、逆に著しく美しさを下げる原因がある場合の評価はDとなります。宝石の美しさを判断する要素は透明度、カット、純色かどうか、色むらの有無です。ひとつずつ解説していきます。

 

透明度

宝石のクオリティを決めるビューティグレード(透明度)
左のエメラルドは透明に近いが、右はインクルージョンで白く濁っている

透明度が高い宝石ほど多くの光を取り込み美しく輝きます。宝石は自然の中で生まれるためインクルージョン(内包物)が入り込んでいるのが普通です。このインクルージョンが入っていない、または目で捉えられないような微小なサイズしか入っていないものは希少性が高くなります。

 

カット

宝石のクオリティを決めるビューティグレード(カット)
左のアメジストはキラキラと輝いて見えるが、右は形が左右対称ではなくキラキラ感が少ない

色の濃淡がキラキラと輝き、モザイク模様のバランスが良く、外側だけでなく中央から輝くものが良いとされます。また、形が整っているかもポイントとなります。

 

純色(じゅんしょく)かどうか

宝石のクオリティを決めるビューティグレード(純色かどうか)
左のサファイアは美しいブルー、右のサファイアはグレー味を帯びて色ムラがある

純色とは彩度の高いもののことで、赤色なら真っ赤というように他の色が混じっていないものを言います。グレー味を帯びたり、違う色が混じってしまうと評価が変わります。

ただし、宝石の種類によっては純色でないものの方が評価が高くなることがあります。例えば、ロードライトガーネットは真っ赤な色よりも赤紫色のものが高評価になります。

 

濃淡(明度・トーン)

宝石のクオリティを決める濃淡(明度・トーン)
全てブルーサファイアだが、濃淡で色味が大きく異なる

濃淡とは明度のことで、無色を「0」黒色を「10」として、10段階で表します。基本的に濃い色のものが良いと言われていますが、正しくは宝石によって適当な濃淡は違います。例えば、ルビーは濃淡5〜6がジェムクオリティの範囲ですが、アクアマリンは3〜4がジェムクオリティです。

 

欠点

宝石のクオリティを決める欠点
大きなインクルージョンが目立つアレキサンドライト

宝石の耐久性や経年劣化に影響するような欠点があるかどうかも重要なポイントとなります。例えば割れに繋がってしまうようなガードルの欠けや、美しさを損なうような大きいインクルージョンなどは欠点となります。

 

それぞれの価格の違い

3つのクオリティそれぞれの価格の違い

値段は宝石種によって様々ですが、1ctのモゴック産ノーヒートルビーの場合、ジェムクオリティはジュエリークオリティの約30倍、ジュエリークオリティはアクセサリークオリティの約10倍となっています(1997年時点)。現在はさらに値段差がでている可能性があります。ただ、宝石の価格は時流によって大きく変わるため、常に市場価格を知っておく必要があります。

 

クオリティはどんな場面で使われる?注意点は?

クオリティはどんな場面で使われる?注意点は?

クオリティは主に宝石を取引する市場で専門的に使われます。宝石の品質が伝わりやすいので、宝石やジュエリーを販売しているお店で使われることもあります。ただしクオリティを証明するものがあるわけではなく、あくまでお店側の申告です。本当にそのクオリティかは自分の目で判断しなくてはいけません。

一般消費者が宝石のクオリティを判断する場合は、お店の「ジェムクオリティです」という言葉だけを頼りにせず、鑑別書や鑑定書など第三者機関のデータを参考にするのがよいでしょう。

 

関連記事:鑑別書?鑑定書?ソーティング?宝石を買う時に必要なのはどれ?
関連記事:海外発行の鑑定書・鑑別書 記載事項と注意点!

 

クオリティの階級は重視すべき?

宝石のクオリティは重視すべき?内包物も色ムラも魅力になる
(左)インクルージョンは滑らかなシルキーサファイアに(右)色ムラは美しいバイカラーになる

クオリティの階級はあくまで各宝石の希少性や美しさを追求し、適切な価値を判断するための基準です。そのため、宝石の美しさや価値に重きを置いていて、多くの人が認める価値があるものを手に入れたいという方は重視した方が良いでしょう。また、自分が重視したいポイント(透明度、色、大きさなど)などを明確にし、予算に合わせて購入するという手もあります。

とはいえ、鉱物としての魅力を感じたい人や、宝石の神秘に興味がある人、オリジナリティや特別感を重視したい人はそこまでクオリティの階級を気にする必要はないでしょう。インクルージョンがたくさん入っている宝石は評価が下がりますが、インクルージョンはその宝石がどんな地層で生まれ、どのように地球を旅してきたかを明確に刻んだ歴史の結晶でもあります。また、評価の下がる色ムラも見方を変えれば様々な色が楽しめ、その宝石にしかないオリジナリティがあります。

実際に王道でなくても魅力あふれる宝石は世界中にあり、多くのコレクターを魅了し続けています。クオリティの階級を盲目的に重視するのではなく、自分がどんな宝石が欲しいかをまず知る方が大切です。

 

関連記事:シルキーサファイアとは?人気の理由を徹底解説

 

まとめ

  • クオリティは宝石の希少性や美しさを追求し、適切な価値を判断するための基準
  • ジェムクオリティ>ジュエリークオリティ>アクセサリークオリティの3つに分けられる
  • ジェムクオリティは特に美しく希少性の高いもの
  • ジュエリークオリティはジュエリーとして広く使われているもの
  • アクセサリークオリティは美しさに欠けるが気軽に使用できるもの
  • クオリティを決める要素は「ビューティグレード」「濃淡」「欠点」の3つ

3つのクオリティの違いと判断の基準についてご紹介いたしました。クオリティは良いものであればあるほど美しく、希少性が高くなります。ただ、高品質なものだけが良いというわけではなく、自分が宝石のどんなところが好きか、心を動かされるかが重要です。

ぜひ宝石を購入したり選ぶ時の参考にしてみてください。

 

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