みなさんがジュエリーショップでよく見る宝石はネックレスだったり指輪だったり、いわゆる装飾品になった状態がほとんどだと思います。しかし、宝石を扱うお店の中には装飾品になる前の裸石（ルース）の状態で販売しているお店もあるんです。
ルースはデザインに惑わされることなく宝石そのままの魅力を味わうことができるのが特徴。とても通な楽しみ方ですが、ジュエリーにこだわりたいという方に向いている購入方法でもあります。
今回はそんなルースを10倍楽しむための必須アイテム、クロス、ピンセット、ルーペ、ライトについてご案内します。
ルースとは
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宝石はどの状態が一番美しく輝くかご存知ですか？それは裸石（ルース）の状態です。光を阻害しない枠がない状態のルースはより多くの光を取り込みます。そのため宝石本来の魅力をさらに感じることができるのです。
宝石は自然の中で出来上がったものですから、色、形すべて同じものはありません。その個性を見比べるのがルースの楽しみ方です。手に乗せていろんな角度から観察するのもよし、窓辺に持っていって輝きを楽しむもよし。
十分楽しんだ後は、ルースをジュエリーに加工するという方も多くいらっしゃいます。ルースを眺めながら「これはシンプルなペンダントにしようか、それともダイヤを取り巻いたお出かけ用のリングにしようか…」と考えるのは最高の贅沢と言えるのではないでしょうか。
ちなみに筆者はスターサファイアが好きでルースから購入し、お金を貯めて1年後にお守りのペンダントに仕立てました。
ルースを扱うときの必須アイテム
ワンランク上の楽しみ方が出来るルースですが、その分扱いには少しだけコツがいります。ルースを10倍楽しむための4つの必須アイテムをご紹介しますね。
クロス
クロスはルースのお手入れになくてはならない必須アイテムです。ルースは少し触るだけでも指紋がついてしまい輝きが変化します。宝石を拭くためのクロスを持っていると常にベストな状態でルースを楽しむことができますよ。
オススメのクロスはセーム革。鹿の革を使ったクロスで非常に柔らかなのが特徴です。化学繊維が入っていないため宝石に小傷をつけることもありません。ただし真珠は真珠専用のクロスがありますから、そちらを使うのがオススメです。
ピンセット
指紋を付けないようにルースを楽しむなら宝石用のピンセットを準備してみましょう。宝石用のピンセットは通常のピンセットと違い先端1cmほどに溝がほられています。このためピンセットで掴んだときに宝石のガードル（宝石の縁）がピッタリと収まるようになっていて、掴み損ねたルースを弾き飛ばさないようになっています。
ピンセットを使うことで様々な角度でルースを楽しむことができます。そもそも多くの宝石は見る角度によっていろんな色に見えたり輝き方が違って見えるもの。ジュエリーでは見ることのできない裏側の輝きまで楽しめますよ。
ちなみにオパールなど硬度が低いもの、カボションカットの様に掴みにくい形のものはピンセットよりも手に乗せて観察したほうが安全です。
ルーペ
ルースは小さいものですから肉眼で見るだけでなくルーペを使うのもオススメです。ルーペは宝石の美しさをより堪能できるアイテム。拡大して見ることでより輝きを楽しむことができます。
それだでなく宝石のインクルージョン（内包物）を観察することも可能です。インクルージョンとは宝石が成長する過程で内包される異物のこと。異物というとロマンがありませんが、実際は結晶や液体や空気のことで天然の証といわれます。
インクルージョンは宝石の種類や産地によって大きく違い、それぞれが個性的で幻想的な形をしています。ルーペは宝石の中の美しさまで楽しめるアイテムなんですね。
ライト（白熱灯、LED）
宝石が輝くためには光が必要です。ライトを当てることで宝石がいきいきと輝く様を見ることができます。
宝石が持つ『効果』を楽しむ、インクルージョンの観察
宝石の中には効果を持つものが存在します。そのほとんどは太陽光のような強い光当てることで効果を発揮します。例えば猫の目のような光条が浮き上がるキャッツアイ効果。宝石の中に白い光が浮き立って見えるシラー効果などがあります。
しかしそれらの効果は太陽の強い光がなければ見ることができません。ライトを一つ持っているだけで、太陽の出ていない天気や時間帯でも光彩効果を楽しめますよ。
他にも半透明な宝石は裏側から光を当て透過させることで、色味やインクルージョンの様子を観察することができます。通常ではみられない宝石の表情を見ることができますよ。
カラーチェンジを楽しむ
もしあなたがアレキサンドライトのようなカラーチェンジ効果（変色効果）をもつ宝石をお持ちなら、白熱灯とLEDライトの2種類のライトを持っておくといいでしょう。白熱灯は裸電球のような赤みのあるライト、それに対してLEDは蛍光灯のような白いライトです。カラーチェンジ効果を持つのルースに色の違うライトを交互に当てれば、それに合わせてスイッチを切り替えたように宝石の色の変化を楽しむことができます。
ライトを購入する際のポイント
ライト購入する際は、ライトに色が入っていないか確認してから購入しましょう。どう言うことかというと、同じLEDでも種類によって光が青みがかっていることがあるためです。青みの強いライトで赤色のルースを見ると、色が混じり合いくすんだ色になってしまうことも。なるべくライトの色が無色なものを選びましょう。
結びに
ルースは宝石そのものを楽しめるとても魅力的なものです。クロス、ピンセット、ルーペ、ライトの4つの必須アイテムを使うことで、美しいだけでない宝石の魅力を感じていただけると思います。もしかしたら、さらに宝石が好きになってしまうかもしれませんね。
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