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シルキーサファイアとは?人気の理由を徹底解説

2022.09.14 2025.06.20

シルキーサファイアとは?人気の理由を徹底解説

面白いサファイアがSNSをザワつかせているそうです。シルキーサファイア(ミルキーサファイアと呼ばれる場合もあります)というネーミングを持つコランダムで、宝石好きの心をくすぐる乳白色のサファイアです。美しいグラデーションと、まるで高級ベルベットのような柔らかな煌き……。

リッチなシルクを思わせる色合いが支持される理由とは?そして何が原因でシルキーカラーを生むのでしょうか?

 

流行を見せるシルキーサファイアの正体は?

ひとたびインスタグラムやツイッターの投稿を覗いてみると、それは美しいシルキーサファイアの画像がタイムラインに流れてきます。元々宝石としての人気、価値も高いコランダムですが、特にシルキーサファイアは「インスタ映え」(写真映え)する宝石であり、購買意欲を刺激する色合いで目を惹きます。

ここではまず簡単にシルキーサファイアとは、というイロハについて解説していきたいと思います。

 

そもそもシルキーサファイアとは?

流行を見せるミルキーサファイアとは?

シルキーサファイアは「Silky」という英語名から分かるように、絹を思わせる質感が特徴の乳白色のサファイアです。特定の色合いを指すものではありません。ルビーにサファイア、ピンクサファイア、グリーンサファイアにパープルサファイアなど、様々なカラーのコランダムに、シルクのような質感が加わった宝石を総称してシルキーサファイア(シルキールビー)と呼んでいます。

なお、よく見られるシルキーサファイアの産地としては、ベトナムやスリランカです。またコランダム以外にも、よく似たシルキー様の外観を示す宝石としてはスピネルが挙げられます。

 

シルキーサファイアの色合い、質感の原因は?

シルキーサファイアの色合い、質感の原因は?

シルキーサファイアの質感の要因となるのは、「針状のルチルインクルージョン」です。産地によってルチルインクルージョンの分布や形状は異なりますが、非常に細かい内包が広範囲に多く見られることでシルキー感が宝石に広がるのがカラクリです。この細かな内包物は肉眼では見えませんが、顕微鏡下で観察すると大量の針状インクルージョンを確認できるはずです。

シルキーサファイアと一言でいっても、どの程度のシルク効果があるのかは石によって異なります。全体的に艶のある宝石もあれば、半透明でトロンとした色合いのもの、また複数の色が混在し部分的に白濁を感じさせるタイプのシルキーサファイアも存在します。

神秘的なシルキーカラーは全てのコランダムに見られるものではありません。むしろ透明度が高く、キリッとした色合いのコランダムの方が好まれており、不透明や白濁が強いコランダムは透明度、色合いの向上を目的とした加熱処理が施されます。

 

鑑別書やソーティングには記載される?

鑑別機関のソーティングに「シルキーサファイア」と記載されることはありません。なぜなら、そもそもシルキーサファイアに明確な色の範囲や内包の基準は存在しないからです。つまり、悪く言えば販売業者や消費者の一声でシルキー認定が可能になるわけです。

 

なぜシルキーサファイアが流行している?要因を考察

シルキーサファイアが流行している要因を考察

宝石の流行り廃りもなかなか分からないもので、シルキーサファイアはなぜ人気を博しているのか?ここではそんな気になる人気の理由について考えていきたいと思います。

 

消費者に刺さった理由

  • クラリティーとカラー一辺倒にならないサファイアの「個性的な」美しさ
  • シルク効果=「非加熱」であることが消費者にとっての安心材料になった
  • 王道のブルーやピンクのサファイアと比べると安価である

カシミール産の若干白みがかった高貴な外観とは異なり、シルキーサファイアはより「個」が強い幻想的な乳白色が広がります。クラリティーとカラー一辺倒にならないファイアの概念を覆すような美しさ、それがSNSを通じて広がりを見せ、ある種のモードを作ったと言えるでしょう。

また、シルキーサファイアのシルク効果はイコール「非加熱」であることも、消費者にとっての安心材料になったと考えられます。(通常、不透明なコランダムには透明度の向上を目的とした加熱処理が施されます。)さらに、シルキーサファイアは、ブルーやピンク、パパラチアサファイアなどのコランダムと比べると安価で手に入るのもポイントでしょう。

 

販売者目線のシルキーサファイア

  • 仕入れ価格が高騰しにくい
  • 人為的な加熱、含浸処理が通常行われないことで、業者側のリスク回避に繋がる
  • 「シルキーサファイア」という商業ネームを付けることで売りやすくなる

もちろん販売者にとってもシルキーサファイアを取り扱うメリットがあります。前述の通り、仕入れ価格が高騰しにくいこと、そして人為的な加熱や、鑑別難度の高い含浸処理が通常行われないことは、業者側のリスク回避に繋がりますよね。

また注目したいのがインパクトのある「シルキーサファイア」という名称です。シルキーサファイアはいわゆるジェダイスピネルなどと同じく商業用のネーミングといえ、宝石の瑕疵(かし)であるインクルージョンが多量にあったとしても、シルキーと形容するだけで売りやすくなる点は否定できません。今後その価格が飛躍的に高くなることは考えにくいですが、ファンが離れにくい宝石なので細く長い人気は続きそうです。

関連記事:ジェダイスピネルとは?その特徴と産地、アジア圏で流行の理由を考察

 

まとめ

シルキーサファイアまとめ

  • 様々な色合い、シルク効果を示し、近年サファイアの中でも人気を博している
  • シルクカラーの色合い、質感は「針状のルチルインクルージョン」が広域に大量分布することが原因
  • 明確な価値基準は存在せず、鑑別書やソーティングには記載されない
  • その神秘的な色合いだけでなく、非加熱という事実が消費者の安心材料になっている
  • 業者サイドは商業ネームを付けることで売りやすくなる
  • 主に日本を中心に流行しており世界的需要はまだ低い

なかなか興味深い宝石ですが、この手の宝石はそこまで流通しない物珍しさもあり根強い人気があります。シルキーサファイアはエメラルドと同じく、いわばインクルージョンの世界観を楽しむという側面が大きいのかもしれませんね。

その独特な色合いがゆえ日本で人気を博し、最近は多くの宝飾フェアやミネラルショーで見かけることも多くなってきました。海外ではオリジナリティの高さから、作家が好んでシルキータイプの宝石を使うこともあるようです。今後、アジアやアメリカでどの程度人気を集めるのか注目の宝石と言えるでしょう。

 

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