海でとれる宝石の代表サンゴ。皆さんはどんなイメージをお持ちですか?赤色が有名ですが、ピンク、白、黒、アイボリーなど様々な色があります。
歴史的にも非常に古く、古代ギリシャ・ローマ時代から使われてきたそうですよ。最近ではカジュアルに楽しめるジュエリーも増えてきました。
今回はサンゴの魅力、カジュアルに身に着けるコーディネート、サンゴの扱い方についてご紹介します。
サンゴはカジュアルに楽しめる!
昔からかんざしや帯留めなどに使用されていたサンゴ。バブル時代のイメージから「お着物に合う宝石」「派手で大ぶり」「若い人には着けこなせない宝石」など、少しハードルが高いイメージがあるかもしれません。
ですが、冒頭でもお伝えしたとおり最近のサンゴジュエリーは可愛らしいサイズでカジュアルに楽しめるものも人気です。小さくて高さがないものはアクセサリー感覚で日常的に身に着けることができますよ。
美しい色はどんなファッションに取り入れても映えますし、サンゴをカジュアルに身につけている人はまだまだ少ないですから、それだけで個性が出ますよ。
サンゴのカラー
サンゴの最大の魅力はそのカラーです。鮮やかなものから優しい色まで多様なカラーを楽しめます。今回は王道の赤色と人気のピンク、上品な白をご紹介しましょう。
赤
サンゴといえば赤色!という方も多いのではないでしょうか。サンゴのなかでもっとも王道、そして一番価値の高いカラーです。鮮やかな赤は身につけた時に肌の血色感をよくしてくれますし、ファッションの差し色としてもとても優秀ですよ。
昔は日本人の黒髪ととても相性がよかったため、かんざしの飾りとして使われることが多かったのだとか。ですので、イヤリングやピアスなどお顔周りにつけるのもいいかもしれませんね。
主に西太平洋、土佐沖で採取されています。
ピンク
愛らしい桜色が美しいピンクサンゴ。サンゴといえば日本では赤のイメージが強いですが、ヨーロッパではこちらのピンクサンゴが人気があったそうですよ。赤ちゃんのように愛らしいベビーピンクは肩の力を抜いて身に着けることができるナチュラルさが魅力です。淡いピンク色を帯びた物を「ボケ」英語で「エンジェルスキン」と呼びます。
サンゴはラウンドやオーバルのようなオーソドックスな形だけでなく、彫刻を施されることもあります。たまに花の形に彫られたピンクサンゴのジュエリーを見かけますが、とっても可愛く特別感がありますよ。
日本沿岸を含む西太平洋に広く分布しています。
白
白サンゴは真珠の白とは違って、ミルクのような優しい白色で艶やかな表面が特徴です。白と言ってもそのカラーは様々で、ピュアホワイトからオフホワイト、セピアに近いカラーのものもあり、微妙な色の違いを楽しむことができます。
白はカジュアルにも、フォーマルにも、フェミニンにも使える万能カラーです。シンプルなデザインのアイテムを選んでおけば、どんなシーンでも活躍してくれますよ。
中部太平洋、日本沿岸、フィリピン、ベトナムなどの海域に分布しています。
身に着ける時の注意点とお手入れのコツ
サンゴは鉱物ではなく深海深く生息する生き物で、イソギンチャクやクラゲの仲間です。鉱物であるダイヤモンドの硬度は10ですが、生物であるサンゴの硬度はわずか3.5しかありません。
そのため日常使いするのであれば、アクティブなシーンではつけないようにする方が良いでしょう。ネックレスやピアスなどであれば、ぶつけてしまうことがほぼなくなります。
リングの場合は利き手と反対の手につけるようにしてみてください。利き手はどうしてもカバンの中に手を入れたりドアノブを掴んだりと咄嗟のアクションで使ってしまいがちです。そのため利き手の反対の手であれば、それだけでぶつける心配が少なくなるのです。
皮脂汚れがついたままだと劣化して白くなってしまう場合があるので、外した後はメガネ拭きのような柔らかい布で軽く拭くようにしましょう。少し手がかかりますが、大切に使うほど愛着が湧いてきますよ。
サンゴの価値は?値段の差はなに?
最高ランク
血赤サンゴ(オックスブラッド)
高ランク
赤サンゴ、色むらがなく大きいもの
ランク外
白っぽいサンゴを染色したもの、プラスチックや樹脂に色付けしたもの
需要の高まりと海の環境が変化していることからサンゴの価値は以前よりずっと高くなっているようです。特に美しいサンゴ(色むらがなく大きいもの)は数が少ないため価値が高くなる傾向があります。
サンゴにはいろんな種類がありますが、最も価値が高いとされるのは赤サンゴです。色が濃いものは血赤サンゴ(オックスブラッド)と呼ばれ、一種のブランドのようになっています。土佐沖や西太平洋は最高ランクのものが取れることで有名です。
ただ、赤色が人気だからという理由で、白っぽいサンゴを染色していたり、酷い場合はプラスチックや樹脂に色付けしたものをサンゴと謳って販売しているところもあります。購入の際はきっちり確認しておきたいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。サンゴと言っても実はいろんな種類があって、その魅力も様々なことがわかりました。
大ぶりなサンゴは絢爛豪華で普段使いにはハードルが高いという方もいらっしゃいますが、デザインとサイズを工夫すればカジュアルにもピッタリなジュエリーとして楽しめます。皆さんの好みに合ったサンゴが見つかりますように。
関連記事
- 【3月の誕生石】アクアマリンと珊瑚に新しく加わったアイオライト
- 鮮やかなブルーに酔いしれるターコイズ(トルコ石)とは
- クォーツとは?宝石の種類と処理を解説<前編>
- 養殖真珠の歴史を振り返る!御木本以前の養殖真珠の歴史【1】
- ヒスイとは?二種類のヒスイの違いと人工処理の種類、分類を解説
- ジェットとは?格調ある漆黒の宝石の秘密とモードを考察!