10月の誕生石は2種類あります。多彩な色合いを見せる「トルマリン」と、虹のような輝きを見せる「オパール」です。どちらも無数の色を持ち、古くから人々に愛されてきた宝石です。
そんなトルマリンとオパールにはどのような歴史があるのか?今回は10月の誕生石、トルマリンとオパールについてご紹介します。
トルマリンとオパールの石言葉
まずは、2つの宝石の石言葉からご紹介します。
トルマリンの石言葉、「歓喜」「忍耐」
トルマリンの一般的な石言葉は「歓喜」と「忍耐」。一見、正反対に思える言葉が石言葉になっているのはその多彩さゆえかもしれません。トルマリンは色によって呼び方が異なります。
青:インディゴライト
赤:ルベライト
緑:バーデライト
黒:ショール
透明:アクロライト
カラーバリエーションが非常に豊富で、産地によっても特徴的な色合いを出しています。例えばブラジル・パライバ州で1989年に発見された透き通るようなブルーのトルマリンは「パライバトルマリン」と名付けられ、希少価値の高い宝石として知られダイヤモンドにも匹敵します。
関連記事:【特徴解説】パライバトルマリンの産地鑑別と見分け方!
トルマリンの中にはひとつのルースの中に2つの色合いが混在している「パバイカラートルマリン」と呼ばれる宝石もあり、2色の変わり目がとても美しい風合いを出しています。
オパールの石言葉、「希望」「純潔」
オパールの石言葉は「希望」と「純潔」。虹色の輝きを持つオパールは昔からポジティブな気持ちにしてくれるような、まさに希望と呼ぶにふさわしい宝石です。
オパールが虹色の輝きを持つのは「遊色効果」と呼ばれる光学効果の一種によるものです。石表面に近い結晶の層状構造によって光が反射しているため、様々な色合いを持っています。見ているだけで吸い込まれるような、そんな美しさがあります。
世界で最も愛されているオパールが、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州を原産とした「ブラックオパール」です。虹色の中に黒が入り込むことで、その色彩をより強調し他のオパールにはない輝きを持っています。
遊色効果が少なく、まるでルビーやサファイアのような透明感と強い発色が特徴のファイヤーオパールも人気です。
関連記事:オパールの遊色模様の原理とパターンは?その種類と価値も検証!
トルマリンとオパールの歴史
トルマリンとオパール、それぞれの宝石にはどのような歴史(ストーリー)があるのでしょうか?
トルマリンの歴史
プリズムジュエルス ミントグリーントルマリン OV 8.7×7.9mm 2.56ct
トルマリンの名称はシンハラ語(スリランカの言葉)である「トラマリニ(混合宝石)」から由来しているという説があります。なぜ混合宝石なのか?
それは16世紀、スペインの征服者が南米大陸で発見したバーデライト(緑色のトルマリン)をエメラルドと混同し、19世紀に違いが認識されるまでトルマリンとエメラルドが混同されていたからです。その多彩な色合いから、ルビーやサファイアとも混同していたのではないかと考えられます。
中国、清末期の権力者であり中国最後の女性権力者とされている西太后(セイタイコウ)はトルマリンに魅了され、アメリカ・カリフォルニア州原産のトルマリンを1トンも買い取ったという逸話があります。
オパールの歴史
オパールの歴史は古く、古代ローマでは「神の石」として崇められ、古代メキシコではファイヤーオパールを「太陽神の化身」と信じていました。確かに、オパールにはそれほど強烈な印象と神々しい美しさがあります。シェークスピアの作品の中では「宝石の女王」として登場します。
19世紀初頭に活躍したスコットランドの作家、ウォルター・スコットは作中にオパールを登場させ「10月生まれ以外の人が持つと悪運をもたらす」という迷信を広めたことで、一時オパールの価値が急落したことがあります。しかし、オパールをこよなく愛した当時のイギリス女王、ビクトリア女王が王室の贈り物としてオパールを使ったことで市場が回復しました。
現在流通しているオパールの大半がオーストラリア産であり、メキシコオパールやブラジルオパールなどは希少性が高まっています。いずれのオパールも「虹色に輝く」という特徴を持っていますが、ベースとなる色合いは様々です。まさに無限の彩色を持ち、それだけに多くの歴史や伝説が語られているのでしょう。
関連記事:オパールは不吉な宝石?詩人に愛されたまどろみの宝石の伝説とは?
10月はトルマリンやオパールで秋らしいファッションを
プリズムジュエルス グリーントリマリン クッションカット 15×17mm 17.94ct
残暑が終わり、徐々に秋らしい過ごしやすい気候へと変化していく10月。多彩な色合いを持つトルマリンも、虹色の輝きを持つオパールもそんな日本の秋にピッタリな宝石です。ファッションが徐々にシックな色合いへと落ち着いていく中で、トルマリンやオパールなどをアクセントにすると大変魅力的なファッションを提案できます。
大きめのペンダントトップとして存在感を出すのも良し、小さめの石をセットしたピアスでさりげなさを演出するのも良し。ファッションへの合わせ方も無限大ですね。10月はトルマリンとオパールを積極的に身に着けてみてはいかがでしょうか?
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