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あなたはいくつ知っている?ダイヤモンドの雑学10選

2024.10.09 2024.10.15

あなたはいくつ知っている?ダイヤモンドの雑学10選

ダイヤモンドは最も美しい宝石の一つとして、世界中の人々を魅了し続けています。ダイヤモンドには形成過程、特性、歴史的なエピソードなど私たちが知らない多くの側面があることも魅力のひとつです。この記事ではダイヤモンドにまつわる興味深い雑学を掘り下げご紹介します。あなたはいくつ知っていますか?

 

ダイヤモンドは昔、宝石扱いされていなかった

ダイヤモンドは昔、宝石扱いされていなかった

現代では最高級の宝石として評価されるダイヤモンドですが、約2000年前のローマでは、研磨技術が未発達だったため硬すぎて研磨できませんでした。そのため、現在のように輝く美しさを持つことはなく、当時は大きな価値を見出されませんでした。結果として、ダイヤモンドはルビーやエメラルドの約8分の1の価格で取引されていたのです。しかし、ダイヤモンドの硬さは神秘的な力を持つと信じられ、魔除けやお守りとして使われていました。1700年頃に研磨技術が発展してから、ダイヤモンドの美しさが本格的に評価され、今日のような高い地位を確立したのです。

 

鉛筆の芯とダイヤモンドは同じ

Diamond and graphite2.jpg
出典:Wikipedia By Diamond_and_graphite.jpg: User:Itubderivative work: Materialscientist (talk) – Diamond_and_graphite.jpgFile:Graphite-tn19a.jpg, CC BY-SA 3.0, Link

鉛筆の芯とダイヤモンドが同じものでできているのを知っていますか?鉛筆の芯は黒鉛、つまりダイヤモンドと同じ炭素原子で構成されています。しかし、同じ炭素でできているにもかかわらず、見た目が全く異なるのは、結晶構造(原子の結びつき方)が違うからです。黒鉛の結晶構造はシート状で層が緩くつながっているのに対し、ダイヤモンドの結晶構造は複雑で強力に結びついています。

 

ダイヤモンドは毒殺に使われていた

ダイヤモンドは毒殺に使われていた

10世紀頃、「粉末にしたダイヤモンドを服用すると毒が回る」と信じられていました。ダイヤモンドの粉末自体に毒性はありませんが、その鋭利なエッジが内臓を傷つけると考えられていたのでしょう。

スイスの医師で錬金術師のパラケルススは、ダイヤモンドの粉末を盛られて命を落としたとされています(諸説あり)。また、イタリアの彫刻家ベンベヌート・チェッリーニは、敵を毒殺するためにダイヤモンドの粉末を使用したとされ、フランス王妃カトリーヌ・ド・メディチも、ダイヤモンドの粉末を振りかけた食物を市民に与えて毒性を試したと言われています。

関連記事:ダイヤモンドで暗殺!?怪しい「薬効」がある宝石5選

 

ダイヤモンドは燃える

住宅火災により燃えたダイヤモンド
引用:GIA ダイヤモンドのお手入れとクリーニングガイド

ダイヤモンドは石の中では熱に強い方ですが、実は約850℃で燃焼します。850℃は住宅火災や職人用のバーナーで達することがあります。ダイヤモンドは炭素でできているので700度以上で酸化されて表面が黒くなり、1000℃以上で熱し続けると二酸化炭素に変化し、消えてなくなるのです。

 

ダイヤモンドは簡単に割れる

ダイヤモンドは簡単に割れる
引用:GIA ダイヤモンドを欠けから保護する方法

ダイヤモンドは地球上で一番硬い鉱物だと言われていますが、条件次第では簡単に割れるのを知っていますか?ダイヤモンドには「劈開(へきかい)面」と呼ばれる、特定の方向からの力に弱い面があります。これは、ダイヤモンドの結晶構造の結合が他よりも弱い部分のことで、この面に衝撃が加わると、簡単に割れたり欠けたりすることがあるのです。日常生活でも割れることがあるため、力仕事をする際にはダイヤモンドのジュエリーは外すようにしましょう。

 

ダイヤモンドは金属より熱伝導性が高い

ダイヤモンドは金属より熱伝導性が高い

ダイヤモンドは熱を驚くほど素早く伝える素材です。「電気をよく通すものは熱も通す」と一般的に言われますが、実は電気を通す金属よりも、電気を“通さない”ダイヤモンドの方が熱伝導率が高いのです。熱は電気だけでなく原子の振動によっても伝わるため、ダイヤモンドのように強い結合を持つ物質は、金属よりも速く熱を伝えます。ダイヤモンドを触ると冷たく感じるのはこのためです。

この特性を利用した偽物のダイヤモンドの見分け方として、「ガラスやプラスチックは息を吹きかけると曇るが、ダイヤモンドは息の熱をすぐに奪うため曇らない」という説があります。しかし、この方法は周囲の湿度が結果に影響する可能性があります。また合成ダイヤモンドの場合は天然ダイヤモンドと同じ特性を持っており、本物と同様の反応をみせるため判別することは困難です。このことから、宝石の鑑別機関であるGIAでは非推奨とされています。

 

ダイヤモンドは水をはじき油になじむ

ダイヤモンドは水をはじき油になじむ

ダイヤモンドには油になじみ水をはじく「親油性(しんゆせい)」と「疎水性(そすいせい)」という性質があります。そのため、ダイヤモンドを身につけていると皮脂などの汚れが付きやすく、輝きが鈍くなります。水をはじくため水洗いでは汚れが落ちにくいですが、中性洗剤で洗うときれいになります。

これらの性質を利用した偽物のダイヤモンドの見分け方として、「油性ペンを弾いたり、水滴を垂らして広がるようであれば偽物の可能性がある」という説がありますが、実際に書いてしまうとダイヤモンドを汚してしまう恐れがあります。また前述したように合成ダイヤモンドは同じ反応を見せるため判別するのは困難です。本物かどうかを確認したい場合は鑑別機関に依頼するのが良いでしょう。

 

ピーナッツバターでダイヤモンドを作ることができる

ピーナッツバターでダイヤモンドを作ることができる

1772年にダイヤモンドが炭素原子で構成されていることが発見されて以来、多くの人々がダイヤモンドを人工的に生成しようと試みましたが、失敗が続きました。実用レベルの人工ダイヤモンド生成に成功したのは、1950年代のアメリカ、ゼネラル・エレクトリック社の研究者たちです。

そして2014年、ドイツの物理学者のグループがピーナッツバターからダイヤモンドを生成することに成功しました。ドイツの物理学者ダン・フロスト氏は、地球の深さ2900㎞にある「下部マントル」の環境(温度2200℃、地上の130万倍の圧力)を研究室で再現し、その条件下にピーナッツバターを置いたところ、ダイヤモンドが生成されたのです。炭素はあらゆる食物や生物に含まれているため、他の炭素を含む素材でも生成できた可能性がありますが、なぜピーナッツバターが選ばれたのかは明らかではありません。

 

ダイヤモンドには意外な用途がある

ダイヤモンドには意外な用途がある

ダイヤモンドは、その特徴である高い硬度、耐摩耗性、熱伝導率、光学的特性を活かし、多くの工業分野で利用されています。宝飾品としては使用できない品質のダイヤモンドや人工ダイヤモンドが主に工業用に使われており、その割合は採掘されるダイヤモンドの約8割を占めています。主な用途例をご紹介します。

  • ダイヤモンドカッター:回転する刃にダイヤモンドを加えて硬度を高め、コンクリートやタイルを切断する
  • ダイヤモンドドリル:歯科用のドリルの先端にダイヤモンドを使用
  • レコード針:繊細な角度や細さ、耐摩耗性が求められるため、ダイヤモンドが最適とされる
  • 研磨剤:宝石や金属の研磨に粉末状のダイヤモンドを使用
  • 砥石:半導体、ガラス、金属の加工用砥石に使用
  • 電球のフィラメント:極細の金属線を作るために使用

ダイヤモンドでできた惑星がある

ダイヤモンドでできた惑星がある

2004年、地球から約50光年離れた「かに座55e」という惑星が、ダイヤモンドと黒鉛でできているとの発表がありました。「かに座55e」は炭素を多く含んでおり、その質量の3分の1以上がダイヤモンドで構成されていると考えられています。直径は地球の約2倍にあたる約4000kmで、重量をカラットに換算すると、1の後ろに0が34個並ぶほどの重量になります。ダイヤモンドでできた惑星の存在はとてもロマンチックな印象を持ちますが、現在の技術ではこの惑星を直接観測することは難しいようです。この惑星は、ビートルズの曲「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンド」にちなんで「ルーシー」とも呼ばれています。

まとめ

  • 昔は宝石扱いされていなかった
  • 鉛筆の芯と同じ炭素でできている
  • 毒殺に使われていた
  • 600℃以上で燃焼する
  • ある一方から力が加わると簡単に割れる
  • 金属よりも熱伝導率が高い
  • 水をはじき油になじむ
  • ピーナッツバターからダイヤを作ることができる
  • 様々な工業製品に使われている
  • ダイヤモンドでできた惑星がある

ダイヤモンドは歴史や文化の象徴であると同時に、現代のテクノロジー分野でも活躍しており、その魅力は非常に多様です。今回の雑学を通して、ダイヤモンドの奥深さや意外な一面を再発見していただけたのではないでしょうか。次にダイヤモンドを目にするとき、その背後に秘められた物語を感じてみてくださいね。

 

 

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