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新緑の季節に身に着けたいグリーンの宝石

2023.04.19 2024.07.02

新緑の季節に身に着けたいグリーンの宝石

新緑のまぶしい季節。宝石がお好きな方は草木の若い芽のように煌めく宝石を思い浮かべるのではないでしょうか。本記事では、グリーンの石といえば…というおなじみの宝石からちょっとレアな宝石まで、グリーンの宝石の特徴、色相、評価が上がるポイント、産地、石言葉などをご紹介します。

 

エメラルド

新緑の季節に身に着けたいエメラルド

世界三大貴石のひとつ、ベリル(緑柱石)という鉱物グループの中で別格な地位を誇るエメラルドは、紀元前から愛された長い歴史を持つ宝石です。クリーンなエメラルドは希少価値が高く、ダイヤモンドと肩を並べるほど高価になることがあります。

 

ほとんどのエメラルドにクラック(亀裂)やインクルージョン(内包物)があるため、高い硬度を持ちながらも非常に脆くなっています。なぜかというと、エメラルドは苛酷な条件下で結晶が生まれるからです。そのため結晶は小さいものが多く、多数のインクルージョンが取り込まれます。このような理由から、透明度を高めるためにほとんどのエメラルドにオイル含浸処理を施しています。

 

基本の色相
グリーン

評価が上がるポイント
色味が濃い、透明度が高い、カットのバランスが良い、ノンオイル

主な産地
コロンビア、ザンビア、ブラジル

石言葉
幸運、幸福、夫婦愛

翡翠

新緑の季節に身に着けたい翡翠

翡翠は2016年に日本の国石に選定されました。翡翠にはジェダイト(硬玉)とネフライト(軟玉)の2種類がありますが、日本で「翡翠」をさすのは「ジェダイト」の方です。日本では歴史が古く、7000年前には翡翠を用いる文化がありました。

 

翡翠といえばグリーンを思い浮かべるかもしれませんが、色相は豊富にあります。琅玕(ろうかん)と呼ばれる翡翠は最高品質で、透明度が高く鮮やかなグリーンが特徴で、表面に油をたらしたようなとろみを感じるような表面をしています。

 

日本の糸魚川地域でも見つけることができますが産出量は少なく、市場のほとんどがミャンマー産です。

 

関連記事:ヒスイとは?二種類のヒスイの違いと人工処理の種類、分類を解説

 

基本の色相
緑、白、橙、黄、紫、青

評価が上がるポイント
鮮やかなグリーン、琅玕(ろうかん)

主な産地
ミャンマー、日本(糸魚川地域)

石言葉
健康、繁栄

マラカイト

新緑の季節に身に着けたいマラカイト

マラカイトは縞模様や帯状の模様が特徴的な石で、色からの連想で和名は「孔雀石」といいます。5000年以上前から銅の主要な資源として採掘されていたほか、粉末にして絵具にしたりエジプトでは化粧品としても使われていました。

 

硬度が低いため、カボションか平板にカットされることがほとんどです。強度を増すために樹脂を浸透させる処理をしたり、光沢を増すためにワックスコーティングを施す場合もあります。切断面に現れる模様を楽しむ「観賞石」としても用いられます。

 

基本の色相
鮮やかなグリーン(明るいグリーンとディープグリーンの縞状構造)

評価が上がるポイント
鮮やかな発色で模様がバランスよく入っている

主な産地
コンゴ、ナミビア、オーストラリア

石言葉
成就、成長

ペリドット

新緑の季節に身に着けたいペリドット

新緑を思わせる明るいグリーンが特徴のペリドットは、ジュエリーでもルースでも入手しやすく親しみやすい宝石です。「太陽の石」と呼ばれ、王族の装飾品として愛用された歴史があります。アールヌーヴォーやアーツ・アンド・クラフツなどアンティークジュエリーにもよく用いられていました。

 

複屈折率が高く、ファセットカットのテーブル面からみるとパビリオンの中でガードル側の稜線が二重(ダブリング)になっているのがわかります。また、ペリドットには「油脂光沢」と呼ばれるオイリーな輝きがあることが特徴です。

 

関連記事:【8月の誕生石】太陽の石と呼ばれたペリドット

 

基本の色相
明るいグリーン~茶色がかったグリーン

評価が上がるポイント
黄色や褐色味のないグリーン、透明度が高い

主な産地
ミャンマー、パキスタン、アフガニスタン

石言葉
夫婦愛、幸せ

グリーントルマリン

新緑の季節に身に着けたいグリーントルマリン

別名「ヴェルデライト(緑の石)」との名を持つグリーントルマリンは、一般的にインクルージョンが少なく透明度の高い石です。エメラルドにも似た色を持っているので、かつては混同されることも多かったようです。

 

色相は幅広く、パステルグリーン、鮮やかなエメラルドグリーンのほか、ペリドットに似た色などがあります。見る方向によって二つの色が見える「二色性」があり、例えば一方から見るとグリーン、別方向から見ると真っ黒に見えるなどがあります。

 

基本の色相
パステルカラー、エメラルドグリーン

評価が上がるポイント
黒味のない深いグリーン、美しいパターンの二色性が見られる

主な産地
ブラジル、アメリカ、パキスタン、アフガニスタン、ナミビア

石言葉
内面のパワーアップ、リラックス

ガーネット

ミントグリーンガーネット

ガーネットはいわばグループ名。色も種類も豊富なガーネットですが、人気も価値も高いのがグリーンのガーネットです。

 

ガーネットはカルシウムを主とする「ウグランダイト系列」とアルミニウムを主とする「パイラスルパイト系列」の大きく二つに分けられます。ご紹介するグリーンのガーネット「デマントイドガーネット」「ミントグリーンガーネット」「ツァボライト」は「ウグランダイト系列」に分類されます。

 

関連記事:【1月の誕生石】赤だけじゃないガーネットの魅力

 

基本の色相
赤、緑、黄、ピンク、オレンジ

評価が上がるポイント
色が鮮やかで濃い、透明度が高い、カットが美しい

主な産地
スリランカ、タンザニア、カナダ、メキシコ、ロシア、ケニア

石言葉
真実、友愛

 

デマントイドガーネット

新緑の季節に身に着けたいデマントイドガーネット

美しい煌めきが特徴のデマントイドガーネットは、ガーネットの中で最も希産であり、屈折率、分散度が高く、「ダイヤモンド光沢(金剛光沢)」を持ちます。原石は小粒で、煌めきを最大限に引き出すためにブリリアントカットを施すことが多くなっています。

 

色相は明るいグリーンから濃厚で深みのあるグリーンまであり、評価が高くなるのは鮮やかで深みのあるグリーンです。さらに評価が上がるのは、「ホーステールインクルージョン」と呼ばれる馬の尻尾のようなインクルージョンが入ったものです。

 

関連記事:デマントイドガーネットとは?特徴・歴史・価値基準を解説!

 

グロッシュラーガーネット

新緑の季節に身に着けたいグロッシュラーガーネット

爽やかなミントグリーンのカラーを持つ石で「ミントガーネット」と呼ばれることもあります。中には蛍光性を持つ石もあり、紫外線を当てるとオレンジやピンクに光ります。

 

ツァボライト

新緑の季節に身に着けたいツァボライト

「グロッシュラーガーネット」の一種、エメラルドに似た色合いが美しいツァボライトは、クラリティが高く明るいグリーンから濃いグリーンまで幅広い色相があります。

 

結晶は小さなものがほとんどで、宝石質で3ctを超えるものは非常に稀です。主要産地はケニアのツァボ地方。ツァボライトはティファニーの社長に名付けられ、販売されたことで世界に広く知れ渡りました。

グリーンサファイア

新緑の季節に身に着けたいグリーンサファイア

赤を除くすべての色が揃うサファイアですが、コバルト(金属元素のひとつで鉄に似た性質を持つ)が混入することでグリーンを発色すると考えられています。グリーンサファイアは青と黄色の細かいバンド(結晶の成長を表す縞模様)が交互に入っておりカーキ色に見えます。

 

青以外のサファイアを「ファンシーカラーサファイア」と呼びますが、その中でもグリーンサファイアは比較的入手しやすいようです。珍しいサファイアとしては照明で色が変化する「カラーチェンジサファイア」があり、基本の色調は青から紫に変化するものですが、稀に赤褐色から緑色に変化するものもあります。

 

グリーンサファイアはネオンカラーのものも産出されると言われていますが、非常に稀で市場に出回ることはほぼないようです。

 

基本の色相
カーキ色、明るいグリーンから落ち着いたグリーンまで

評価が上がるポイント
色が濃い

主な産地
スリランカ、タンザニア、ミャンマー

石言葉
永遠の愛、誠実、慈愛

終わりに

同じグリーンの宝石でも色合いも表情もがさまざまであることがわかりました。お気に入りのグリーンの宝石は見つかりましたか?

 

今回ご紹介した宝石以外にもまだまだたくさんのグリーンの宝石があります。癒し効果があると言われるグリーン。自然に触れリラックスするように、時にはグリーンの宝石を眺めてホッと一息ついてくださいね。

 

 

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