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真珠にタンザナイト!硬度の低い宝石を扱う時のポイントとは?

2022.06.06 2023.08.04

真珠にタンザナイト!硬度の低い宝石を扱う時のポイントとは?

ジュエリーに使用される輝く宝石たち。一見どれも丈夫そうに見えますが、実際は柔らかく扱いに気をつけなければならないものもあります。

 

宝石はどれも世界中に一石しかない宝物です。せっかく購入したジュエリーがいつの間にか傷ついてしまった、なんてことがないようにしたいですよね。硬度の低い宝石を扱う時のポイントをお伝えします。

硬度の低い宝石の基準は?

まず柔らかい、脆いと言われる基準はあるのでしょうか。宝石の硬度には「モース硬度(こうど)」と呼ばれる指標があります。これはどれぐらい引っ掻き傷が付きやすいかという目安で、一番柔らかい1から最も硬度の高い10までに分けられています。ちなみに一番硬度が高い10はダイヤモンドです。

そのモース硬度でポイントとなるのは硬度7の水晶です。水晶は鉱物の中で最も多く、地球の約50%が水晶の成分であるシリカで構成されています。そのため風に舞う塵や埃にも水晶系の成分が混じっていることがあり、モース硬度7以下の宝石では使っているうちに傷がつく可能性があるのです。

 

モース硬度7以下の宝石はペリドット、クンツァイト、タンザナイト、ムーンストーンなど様々。アウトドア中に身につけるのは避けたほうがいいでしょう。

特に硬度の低い宝石

モース硬度5以下の宝石

モース硬度5以下の宝石もあります。実は意外に人気のある宝石の硬度が低いなんてこともあります。人気の宝石で硬度が低いものを上げていきましょう。

 

モース硬度4 

スフェーン、ロードクロサイト(インカローズ)

 

モース硬度3

パール(真珠)、サンゴ(珊瑚)、マラカイト(孔雀石)、ジェット(黒玉)

 

モース硬度2

琥珀(コハク、アンバー)、べっ甲

 

華やかなピンクが特徴のロードクロサイトや、素晴らしい輝きを放つスフェーンは意外にも柔らかくモース硬度は4です。このように人気が急上昇している宝石の中にも柔らかいものがあります。スフェーンはファセットカット(※1)されているものが多いですが、使い方が雑だと角が削れてしまうことがあります。

(※1)いくつもの小さな面を幾何学的に組み合わせたカッティング方法のこと。

真珠やべっ甲のような有機物はモース硬度が低いものがほとんどです。ジュエリーを購入する際は宝石の硬度を確認してから購入するといいでしょう。

 

ただ硬度が低いからといって決して悪いわけではありません。これは宝石の個性ですから、どんなアイテムを選ぶか、どう扱うかが重要になってきます。

ジュエリーで身につける時のポイント

硬度の低い宝石はアイテムによって傷のつきやすさが変わります。それぞれどんなふうに扱うといいのでしょうか。

 

指輪

指にはめる指輪は他のアイテムと比べて傷つきやすいアイテムです。そのため指輪は利き手と反対の指につけるのがオススメです。利き手だと咄嗟の動作でジュエリーをぶつけてしまう回数が、反対の手と比べて格段に多くなります。他にもドアノブを引く時や棚の中に手を入れる時、カバンの中に手を入れた時など、知らないうちに引っ掛けたりぶつけたりしてしまうことも。

また宝石がどのように台座にセッティングされているかも重要なポイントです。例えば爪留めは宝石に光がたくさん入る人気の留め方ですが、ガードル(縁の部分)が露出しているので直に宝石をぶつけてしまうこともあります。

 

安全性だけでいえば、ガードルを完全に囲ってしまう「フクリン留め」と呼ばれるセッティングの方が傷付ける心配は少なくなります。硬度の低い宝石を購入する際はデザインや安全性のバランスをみて選んでくださいね。

 

ネックレス

顔まわりにつけるネックレスとピアスは硬度の低い宝石でもぶつける心配がありません。指輪よりも使いやすいアイテムになります。しかしネックレスはチェーンが長いと椅子に座った時、机にぶつけてしまう可能性があります。目安としては約70cm、胸の中心より下にトップが来ないような長さにするとぶつける心配がなくなりますよ。

重ね付けする場合は宝石同士がぶつからないようにチェーンの長さを調整するのも安全に楽しむポイントです。真珠の連ネックレスとダイヤモンドのトップの重ね付けは華やかでパーティでもよく見かける付け方ですが、長さを調整せずにつけるとダイヤモンドと真珠がぶつかり、真珠に傷がつく恐れがあります。事前の長さ調節を忘れないようにしましょう。

高度の低い宝石の持ち運び方


アクセサリーケース ジュエリーケアセット | cullent(カレン)

旅行などでジュエリーを持ち運ぶときはジュエリーポーチを使用するといいのですが、使い方を誤ると大切なジュエリーに傷がついてしまう原因になります。

 

ポイントは硬度の高い宝石を隣に並べないこと。スフェーンの指輪と一緒にダイヤモンドの指輪を並べて入れてしまうとダイヤモンドとスフェーンがぶつかってしまい、気付いたらスフェーンのガードルに傷がついていた、なんてこともあります。硬度の低い宝石は出来るだけ単体でポーチに入れるようにしましょう。

 

もしそれが難しければ、小さめのチャック付ビニール袋に二重に入れるだけでも宝石同士がぶつかりにくくなります。よくあるのがティッシュに包むという方法ですが、ゴミと間違えて捨ててしまう可能性があるのであまりお勧めできません。

終わりに

硬度の低い宝石の扱い方について述べさせていただきましたがいかがでしたでしょうか。宝石の硬度は購入を決める上でも重要な要素の一つですが、ジュエリーは安全性だけで選ぶものではありません。デザインや指どおり、そして何より自分が「身につけて楽しい」と感じるかがとても重要です。

 

柔らかい宝石だからといって諦める必要はなく、ランチの間だけ身につける、お友達と出かける間だけ楽しむなど、時間を決めて身につけるといいでしょう。

 

大切に正しく扱うことはジュエリーを長く楽しむコツになります。世界には硬度が低くても魅力的な宝石が沢山ありますから、ぜひいろんな宝石を楽しんでくださいね。

 

 

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